CATEGORY:フォトコンテスト 作品作り making
2016年03月06日
トイガン・フォトコンテスト2016

今年もやってきましたハイパー道楽さんのトイガン・フォトコンテスト!
長いことブログを放置してきましたが、コンテスト参加は毎年の恒例行事となっているので今年も製作過程を書いておこうと思います。
コンテスト初回から応募し続けること6年、今年はついにネタに走りました(笑)
さて、のっけから話が逸れますが、私は結構映画館へ足を運ぶ方で、アクションやSF中心ですが新作映画は比較的よく見ます。
去年はビッグタイトルが目白押しだったため、いつになく映画館へ通った年でした。
そんな中、ひとつのぶっ飛んだ映画に出会ってしまいます。
トップ画像でバレバレですが(笑)、そう、Mad Max: Fury Road(邦:マッドマックス 怒りのデス・ロード)です。

興行収入こそ控えめでしたが一部に熱狂的なファンを生み出し、先日アカデミー賞を最多の6部門受賞したことで再び盛り上がりを見せている映画です。
周知の事実ですが(笑)、私も見た直後から急激にハマッてしまい、去年は何かにつけてMAD MAXネタを追いかけるという狂気に取りつかれておりました(今も?)
ブルーレイ購入はもちろん、複数の関連書籍やサントラまで購入し、久々にどっぷりとハマッた映画でした。
ちなみにこれまで30回近く見ていますが、それでも飽きないという脅威(?)の作品。
個人的には興行収入がずっと上だったジュラシック〇〇とか、スター・〇〇より遥かに面白い映画でした(笑)
当然、去年見た映画の中では一番、というか、ここ数年でも間違いなく一番のヒット作でしたね。


そんなわけでやっとフォトコンテストの話。
今年もこれといって良いアイデアが出ないまま、ずるずると締め切り間近になってしまいました。
これまでずっとハンドガンを撮ってきたのでそろそろ長物を撮りたいという希望はありましたが、特段いいアイデアは浮かばず。
自分の場合、銃と組み合わせる小物が少ないので、どうしても銃単体で見せる作品を考えなくてはなりません。
何か参考になる画像はないか...PCに保存されている写真を見ていた時、一枚の写真が目に留まりました。
それがこれ。

MAD MAXのワンシーンをキャプチャーしたものですが、スチルで見てもなかなか雰囲気があり、お気に入りの一枚。
シンプルですが写真作品の題材としても悪くないのではないかと。
そこで、「よし!去年はMAD MAXイヤー(?)だったし、今回はこれを再現してみよう!」と(笑)
ちなみにこれ、どんなシーンで登場するかというと・・・。

荒野を放浪中、白塗りの変な連中に捕まっちゃった(一応)主人公のマックス。あ、担いでる方です。
カーチェイス中の壮絶クラッシュを奇跡的に生き延び、現在逃走中。

そのマックスが、実は本当の主人公(断言)の大隊長フュリオサ(こちらも現在逃走中)と出会います。

で、誰も信用していないマックスと、男はみんな信用していないフュリオサが出会ってしまったもんだから、すったもんだで格闘戦に突入してしまいます。

そして形勢不利とみたフュリオサ、逃走のために奪った超カッコいいタンク車、ウォー・タンクに駆け寄ります。
どうでもいいですが、日本語訳のウォー・タンクより、オリジナルのWAR RIG(ウォー・リグ)の方が絶対にかっこいいです。はい。

そのウォー・リグの側面には怪しげなドクロの装飾が。

フュリオサがそいつをカチ割ると・・・。

中に隠し武器のグロックがっ!!!
・・・というシーン。
このグロック登場のカットを再現してみようと思ったわけです。
ちなみにこれ、数秒にも満たない短いカットなので、映画見た人でもほとんど覚えていないかも知れません。
もちろんまだ見ていない方は何のことやらさっぱりだと思うので、内容が気になる方はこんなブログなんか読んでないで今すぐレンタルショップへ・・・いや、今各地でリバイバル上映されているので、是非劇場へ!(笑)
しかし再現するとなるといろいろ問題も。
①そもそも映画を見ていない人には伝わらないのでは?(あるいは見てても覚えてない)
②構図がシンプル過ぎて、ぱっと見地味。
③シンプルだけど、いざこのセットを作ろうとするとかなり大変そう。
④大体オリジナル作品ではなくパクリネタだし、それってコンテスト応募作品としてどうなの?
上記の理由から、実は一時は諦めたのですが・・・。
やっぱMAD MAXネタがやりたい!
だって
MAD MAXが好きなんだもん!!!
というわけで、製作に突入するわけです・・・(笑)
御大層な理由ですみません。

とりあえず、いろいろ必要そうなものを買い集めてきました。
実際にはこの後も何点か買い足しているので、予算的には結構かかってるんですよね。

一番かかったのは実は塗料類。
普段からある程度工作や塗装をしている人ならすでに揃えているかもしれませんが、自分は撮るのが専門で、この手の材料が無かったんですよ...。
塗料は種類が多すぎてどれを買えばいいのか迷ったので、とりあえず聞いたことのあるメーカー(タミヤカラー)にしておきました(笑)

今回の作品の主役となるグロック。
このスクリーンショットを見ると、グリップのチェッカリングが無さそうなので第一世代ではないかと思うのですが、第二世代と紹介しているサイトもあるようです。どっちなんでしょ?
(映画ではカットによってレイルのある第三世代を使っていたりと結構曖昧のようです)
作品作りにあたっては最低限レイルの無いグロックが必要となりますが、最近トイガンとして出ているのはレイルありの第三世代以降の物ばかり。
しかし心強い味方がいました。

おなじみのマルイ・エアコッキングガン(HOP UPなし)。
レイルが無く、しかも安価で手軽に入手できるグロックといえばこれしか思いつきませんでした。
何せ今回は初心者の自分が塗装したり、撮影時砂まみれにするので、高額なトイガンを使うのは気が引けてしまいます。
これがあったから今回の撮影を決行できたと言っても過言ではありません。
マルイのエアコキは安い割りにそこそこリアルなので、この手の撮影の時には本当にありがたい存在。
以前水を使った撮影の時もお世話になりました。
質感は塗装で補えばなんとかなりますし、不要な刻印やネジ穴は画像処理で消せるので問題なし。
チェッカリングも埋めてしまえばよりオリジナルに近づけたかもしれませんが、そこまでするつもりはありませんでした。
ようは作品のイメージさえ再現できればOKなんです。
細かいことは気にしない(笑)

ホームセンターで購入した塩ビパイプに乗せてみてイメージを膨らませる・・・。
今回は元ネタを再現すればいいわけだし、いつもよりは楽だろう・・・と思ったら、
全然楽ではありませんでした。
合成に頼るいつもの作品作りと違い、今回は背景そのものを物理的に作り上げなければならず、撮影とは関係のない工作と格闘する日々でした。

今回は諸々塗装が必要だったので、まず室内に塗装コーナーを作成。
ちなみに上はパイプに下地のサフを吹くところですが、囲いが完璧ではなかったため、このあと部屋中にサフの粉が・・・orz
主役のグロックはさすがにそのままではチープすぎるので塗装で質感アップを図ることに。
ただ今回の作業の中で一番の“懸念”がこの塗装だったのですが・・・。

フレームはつや消しクリアのみ。
今回初めてつや消し塗装をしてみたのですが、エアコキが思った以上に良い質感になったので、これだけは楽しかったです。(こ・れ・だ・け・は)

一方スライドの塗装は・・・。超厚塗り(汗)
(ちなみに塗装自体これまでほとんどやったことがないので、ほぼ初挑戦です)
金属っぽい質感にしたかったので、いったんシルバーを塗ってからその上にブラックを塗り、ヤスリでこすってウェザリングしようと目論んでいたのですが・・・。

見事に失敗!!! orz
ヤスリの目が粗すぎたのか、力をかけすぎたのか、いや、そもそもやり方が間違っていたのか、ど素人丸出しの結果となりました。
さすがにこのままだとまずい!ということで再び塗りなおして再チャレンジしましたが、これも見事に失敗。
もう、心が折れそうに・・・(涙)
で、最終的には普通にブラックを塗り、ウェザリングはタミヤのウェザリングマスターを使うことに。
そうしたら

あっさり完成(笑)
これまでの苦労はなんだったのか・・・。
ちなみにこれ、締め切り前日に完成したもので、これ以上失敗が続けば作品自体が本当にお蔵入りになるところでした。
危なかった。
(まぁ上手くいっても最終的には砂に埋もれてしまうんですけどね)

もうひとつ厄介だったのが、小規模ながら造形が必要になった事。
その理由がこの上に乗っているドクロ。
最初は無くてもいいかな?と思ったのですが、ドクロはある意味この映画を象徴するオブジェですし、画面構成上無いと単調すぎると感じたためやはり取り入れることに。
何か市販の物があれば良かったのですが、適当な物が見つからなかったので作るしかないと。
ちなみにこれ、いったい何の動物の骨なんだろう?と思いましたが、大きさから見て犬の頭骨ではなかろうかと思い、ネットで探した参考画像を元に作成する事にしました。

で、紙粘土を買ってきてコネコネ。
紙粘土工作なんて恐らく中学生以来でしょうが、久々にやったら妙に楽しかったですね。
当初は犬の頭骨をモデルにしていましたが、気ままに作っていたらいつの間にか鹿の頭骨っぽくなってしまいました。
結局何の骨なのか自分でもよく分かりませんが、汚染された世界という設定なので、突然変異した何かの生物の骨という事にしておきます(笑)
細かいことは気にしない。
まだまだ工作は続きます。

意外に悩んだのがパイプの固定方法。
思案の末、ダンボールを加工して取り付けることに。
図面を引いたりしながらあれこれ加工し・・・。

組み上げた状態がこちら。
背景もやはりダンボールです。
塗装がまだらなのは塗料が足りなかったから(汗)

横から見るとこんな感じ。
乗せるのが軽いエアコキなのでそれほど強度の心配はいりませんでした。

最終的には砂をかけるので下地はほぼ見えなくなってしまいますが、一応質感を出すためにサビ塗装もしてみました。

素材が揃い、いよいよパーツの取り付け。
しかしドクロが想定よりも大きい事に気づき、あわてて削ったり。

細かいパーツはグルーガン(溶かしたプラスチックで接着する工具)で接着。
これでようやく下準備が終わりました。

今回の撮影のハイライトはやはり砂の表現。
しかし用意したのは黄聚楽土(きじゅらくど) という左官用の土。
そう、砂ではなく土なんですよ(笑)
撮影用品店で売られていた物を購入しました。
もちろん映画の舞台になっている土地の砂に近い方がいいんですが、入手は難しそうでした。
最終的に似ていれば問題ないかと。
細かいことは気にしない!!
ちなみに映画では色補正でかなり赤っぽく見えますが、実際はもう少し白っぽい砂だと思います。

余談ですが映画の中で出てくる砂、見た目が似ているためかファンの間では“きな粉”とか呼ばれています(笑)
で、私も実際にスーパーに行ってきな粉を見てきたんですが・・・ぜんぜん違った(笑)
あわよくば本当にきな粉使おうと思ってたんですけどねぇ。

いよいよセットに砂(土)をぶっかけます。
いったん霧吹きで軽く水を吹いてから振りかけました。
もちろんただかけただけでなく、所々ハケで落としたりして調整はしています。
見てのとおり、床は砂だらけ。
でもこの頃になるともはや気にならなくなるという...。

そしていよいよ撮影。(ちなみに撮影を開始したのは締め切り前夜w)
ライティングはシンプルに、メインライトと立体感を出すためのサブライトの2灯のみ。
シンプルな構成なだけに撮影枚数はこれまでの作品の中で最も少なく、わずか数十枚で完了しました。

撮って出しの画像がこちら。
流れ落ちる砂は実際に上から砂をふりかけて撮影しています。
やりすぎないよう、砂の量を微妙に調整しながら撮影しました。

あとは元画像に近い横長になるようにトリミングし、色味を調整して完成!
↓ クリックで大きい画像が見れます

本当はもっと自分なりにアレンジするつもりでしたが、結局似せる形になってしまいましたね。
元画像と同じくグロックの存在感を引き立てるため周りは広めにカットしましたが、その事でちょっと心配もありました。
というのも、あまり周りの空間を広く取り過ぎるとその分銃が小さくなってしまい、インパクトが薄れるかも・・・と思ったからです。
コンテストでは容量の関係か画像の掲載サイズが小さいため、尚の事小さくなってしまいます。
しかし今回は作品ではなくネタなんだ、ということで良しとします。
細かいことは(以下略)
とにかく形になって良かった。
前作では撮影3、加工7くらいの割合でした。
今回は工作8、撮影1、加工1くらいの割合でしたね(笑)
とにかく慣れない塗装と工作が大変でした。
特に塗装はもうこりごり。
今後は(もしやるとすれば)上手な人に依頼しようと思います。
余談ですが作品のタイトルは「Brothers In Arms」としました。
MAD MAXファンなら「ああ、あれね」とすぐ理解してくれるはずですが(笑)、一応念のため解説しておくと、劇中に使われている曲のタイトルです。
去年一番繰り返し見た映画はもちろんMAD MAXですが、一番繰り返し聴いた音楽もこの「Brothers In Arms」でした。
テンション上げたい時にいつも聞いています。
ちなみにその音楽が使われている場面、マックス達が燃料を狙う“イワオニ族”こと"The Rock Riders”に追撃されるシーンです。
「油を奪え!」
「ヒャッハー!!」







砂蹴散らして進むウォー・リグがメチャクチャカッコ良かったなぁ...。
Rock Ridersのスタントといい、マックスやフュリオサのアクションといい、見所が凝縮された必見シーンです。
この場面で使われている曲が「Brothers In Arms」ですが、意味合い的にも良いですし、タイトルはこれしかないと思っていました。
聴くとテンション上がるので次に見る際は是非音楽にもご注目を。
いや、家の音響では絶対物足りないので是非映画館へ!(しつこい)
この作品が完成した日、くしくもMAD MAXがアカデミー賞最多の6部門獲得という記念すべき日となりました。
なにやら運命めいたものを感じますが(笑)、自分の作品の評価なんで正直どうでもいいです。
今回はこのネタがやれたことで大満足。
だって
MAD MAXが好きだから!!!(笑)

WHAT A LOVELY DAY !!!
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
V8! V8! V8を讃えよ!!
なんて言うか撮影に掛ける情熱が「激アツ」ですわ~
脱帽ですっ!(ロ_ロ)ゞ
自分の変態っぷりをアピールしたいだけですよね?(笑)
撮影技術よりも、工作技術に驚きです…
フォトコンでは無く、カスタムガンコンテストの
ジオラマ部門に出すべきです!(爆) ←そんなの無いか(笑)
実はフォトコンの記事はおまけです(笑)
MAD MAXとV8を讃えるのが真の目的!!
Immortaaaaan !!!
ふざけてすみません(^^;
Immortaaaaan !!! Immortan Joooooe !!!!!!!
変態!?
私の上を行く変態に変態って言われても・・・(笑)
工作って言ったって小学生の工作並みの出来ですが。
というか、Take.Rさんの前で迂闊なことは言えない...(笑)
確かに今回の撮影に“撮影技術”なんてものは一切使ってないですね~。
フォトコンの準備なのに何でずっと工作してるんだろ?と疑問に思ってました(笑)
ブルーレイ買っちゃったじゃないですかっ!(笑
いや、好きなんですけどねっ。
テッポ弄りながら流がして良い感じ。
ただ、、、、吹き替えにすると、、、、なんだよこの抑揚の不足感。
んな所にタレントさん起用しなくて良いから。。。。(汗
>ブルーレイ買っちゃったじゃないですかっ!(笑
おめでとうございます!
で、あと7枚買うんですよね?(笑) V8!!V8!!V8!!
>吹き替えにすると、、、、なんだよこの抑揚の不足感
これはよ~く分かります。
いきなり「オレの名は、マックス!!」と陽気に(?)始まりますからね。
試しに吹き替え見た時は初っ端からズッコケそうになりました(笑)