CATEGORY:フォトコンテスト 作品作り making
2015年03月18日
トイガン・フォトコンテスト2015
久しぶりの更新です。
もはや私の情報発信の主軸はtwitterに移りつつあり、ブログの更新は今後も減る予定ですが・・・。まぁ元々更新頻度の低いブログなので関係ないですね!(笑)
そんな事はさておき・・・。
私の中で毎年恒例行事となっているハイパー道楽様のトイガン・フォトコンテストに今年も応募させて頂きました。
今回はその作品の製作過程など。
あらかじめお断りしておきますが、“作品としてGUNを写している”というだけで、内容はほぼ撮影ネタであり、ミリ要素は皆無です。
(まぁそれもいつもの事ですが)
とりあえず自分のメモ用・・・と言う事で記録しておきます。
まず、今年応募させて頂いた作品がこちら。
「T×N Hardballer ENGR」
これまで応募した中で初めての横型作品(これまでは全て縦)、そして初のエングレーブ銃の作品でした。
実はあらかじめ別のGUNでネタを考えてあったのですが、現段階で実現するにはハードルが高すぎるため断念。
代わりにどうしようか・・・と思っていた所、いつもお世話になっているTake.Rさんから「作品を撮ってみませんか?」というありがたいお話が。
いつかコラボレーションしてみたいと思っていたので、渡りに船とばかりにお願いする事にしました。
撮影させていただいたカスタムガンは、Take.Rさんとエングレーバー那須幸弘氏による合作で、こちらに詳しい製作過程の記事があります(↓)
http://taker.militaryblog.jp/c39570.html
(作品タイトルに付けたT×Nとは、このカスタムガンを製作したTake.Rさんと那須幸弘氏の頭文字から取った物です)
納品前の貴重な作品をお借りして、撮影させていただく事になりました。
これまでは少し凝った撮影をしてきましたが、今回はエングレーブを綺麗に見せるために極力構図はシンプルにすることに。
私は広告写真が好きなので、広告風な作品を目指す事にしました。
構図の関係で今回は真上から撮影する事に。
ただ、かなりの高所から撮影する事になるので、バリアングルではないこのカメラでモニターを見ながらピントを合わせたりするのは大変でした。
こういう時こそWi-Fi 環境があれば便利なのでしょうが、残念ながらウチはまだ環境が整っておりません・・・。
本来なら三脚にカメラをセットするのですが、高さが高さなのと、三脚の脚による影の写り込みを防ぐために、今回はスタンドに無理やり雲台を固定してカメラを装着。
正直不安定でかなり神経を使いました。
実はこの時点ではまだ背景が決まっておらず、まずはGUN単体のみで撮影を開始。
GUN単体の写真がこちら。
那須氏の繊細な彫刻と、Take.Rさんの仕上げの美しさが素晴らしい銃です。
これまでの作品ではどのように被写体に光を当てるかを考え続けてきましたが、今回はまったく逆の「光を直接当てない」ライティングを試しました。
要するに照明を被写体(GUN)とは逆の方向に向けて発光させ、天井や壁に反射した反射光のみで撮るということです。
この辺は以前撮らせていただいたエングレSAAの時の経験が少し活かされています。
結果、GUN本体の撮影は意外なほどスムーズに終わりました。
さて、GUN単体の撮影は終わりましたが、この時点ではまだ具体的な背景が決まっていませんでした。
その後いろいろ考えた末、エングレーブに使われている唐草模様(?)の植物を背景にしてはどうかと思いつきます。
しかし、そもそも何の植物がモチーフになっているのかが分かりません。
蔓科の植物というのはなんとなく分かるのですが、調べてみても具体的な植物名は分からずじまいでした。
一応、花屋やホームセンターの園芸コーナーなどを回ってみて、それらしい植物が無いか探してみましたが、近いものは見つからず・・・。
Take.Rさんとの会話でブドウの葉では?と言う話も出ましたが、ブドウの葉は入手できないので、諦めて他の植物を使うことを考えました。
最初に考えたのはドライフラワー。
しかしこれには大量のドライフラワーを用意する必要があり、たった一度の撮影で使うことを考えると現実的ではなかったので却下。
もっと単純に、枯葉はどうだろう?と思い、それっぽい画像を拾ってきて試作を作ってみたところ、思いの他マッチしたので枯葉で行くことにしました。
しかし、今は冬。落ち葉はとっくに雪の下。
仕方ないので、撮影用品店に売られている(撮影用の)枯葉を購入する事を考えていましたが、ダメもとで一度山に探しに行ってみようということで、近所の山に入ってみました。
熊と遭遇しないか心配でしたが・・・(笑)
すると、たまたまその時期雪が少なかったこともあってか、あちこちに良さそうな素材が。
自分が希望していたエングレーブ模様に近い形の枯葉などもあったりして、思ったよりも収穫がありました。
持ち帰って広げてみると、意外と種類も豊富で使えそうな植物が。
ちょっとしたお客さん(虫)も付いてきちゃいましたけど(笑)
良さそうな物を選別して並べてみます。
いろんなタイプの植物を使うと変化があっていいのですが、逆に配置を決めるのが難しくなってしまうため、数種類に絞って使うことに。
最終的には当初の希望通り、エングレ模様に近い枯葉を中心に使うことにしました。
しかし、ここで問題が。
メインで使いたいと思っていた枯葉の数が圧倒的に少なかったのです。
背景全体を埋めるには相当数が必用ですが、用意できたのは僅か。
クローズアップで撮れば隙間は埋められますが、GUNとの対比で違和感が出てしまうためそれもできず・・・。
追加で拾いに行けばよかったのですが、運の悪いことにその時期になって再びまとまった雪が降ってしまい、山に入っても同じ枯葉の入手は困難に。
そこで最後の手段。
一枚ずつ別撮りして複製しよう!
という事に。
・・・しかしこの判断で後に地獄を見ます(まぁ分かっていた事ですが)
この時点でGUN本体はお返ししていましたが、撮影セットはそのままにしてあったので、同じ構図、ライティングで枯葉のみを撮影。
そして撮影した枯葉を合成用に切り抜くのですが・・・。
見てのとおり枯葉は複雑な形状をしていて、一枚切り抜くのも一苦労です。
ある程度までは自動的に選択してくれるとは言え、細部の調整はやはり人の手でしなくてはなりません。
しかも拡大してみると枯葉は無数の細かい毛に覆われており、輪郭選択がまぁ大変。
正直かなり拡大しないと見えないのですが、仕上がりを考えると手を抜くわけには行かないので、ひたすら拡大して輪郭を微調整していきます。
おかげで数日間、こんな画面とにらめっこする日々が続きました。
辛かった・・・。
枯葉の数が少ないので、表と裏を別々に撮影したりして何とか数を確保。
そして切り抜いた枯葉を、GUNの形に合わせて一枚ずつ配置していきます。
これも根気の要る作業ですが、大きさや角度を何度も自由に変えられるのはデジタルの強みです。
もしこれを実際に現物でやっていたら、枯葉はボロボロになるでしょうし、貴重なGUNに傷が付いてしまったかもしれません。
GUNの形状と流れを見ながら見栄えがいいように配置していきます。
枚数がかなり足りず、実は同じ枯葉を何箇所も使い回していますが、多分言われないと分からないですよね?
配置後、明るさや色調整を加えて完成。
おおむねイメージに近いものが出来たと思います。
グリップの写り込みがもう少し何とかならないか?と思いましたが、時間が無かったのでここで終了。
ちなみに完成したのは応募締め切りの50分ほど前。
毎年の事ですが、今回もギリギリセーフでの応募となりました(^^;
応募したのは上記の状態ですが、元々広告写真をイメージしていたのでそのままでは物足りなく感じます。
そこで、後日広告風に文字を追加してみました。
(↓)クリックで大きな画像が見れます
実は某高級時計メーカーの広告写真を真似しています。
詳しい方は文字の形で分かるかも・・・。
製作過程はこんな感じです。
今回の作業の比率としては、撮影3:加工7くらいの割合でしょうかね。
とにかく加工処理が大変でした。
正直、途中何度も挫折しそうになりました・・・(笑)
写真作品と言うよりは広告写真に近いので、フォト・コンテストとしては不適当な作品かな・・・とは思います。
にもかかわらず、今回「ハイパー道楽賞」を頂く事ができました。
本当にありがとうございました。
今回は比較的“ノーマル”な作品でしたが、やはり挑戦的な作品も撮ってみたいと思うので、次回も頑張りたいと思います。
これまでの応募作品は全てハンドガンなので、次は長物かな?
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相変わらずのセンスの良さ♪
脱帽です。
流石、copycatさんですね (*^_^*)
それにしても撮影するだけじゃ無く加工作業の手間が凄いですね (@_@)
来年の作品も今から楽しみです (^-^)v
ありがとうございます!
頑張った甲斐がありました(^^)
ありがとうございます!
次回は冬季装備の最北さんに、モデルお願いしたい所ですね~(^_^)
変態ですなw
苦労した甲斐あっての受賞でなにより!!
ありがとうございます。
でも、まだ楽な方だと思いますけどね~。
本職のレタッチャーの方達はもっと凄い事していますから・・・。